高分解能SEM用試料コーティング装置『ESC-101』
計測・分析装置
ホローアノードイオン銃とマグネトロンイオン銃を組み合わせた、独自の新型イオン銃の採用により、
タングステン超微細構造膜を実現しました。
チャージアップが顕著な試料について、極低加速電圧でのSEM観察に費やす時間と労力は計り知れません。
また、チャージコントラストも実に難解です。
本装置により、安全に、かつSEMの分解能では確認が困難なタングステンスパッタ粒子の緻密な良導電膜が短時間で得られます。
※タングステンは導電コーティング材料として、導電性、低加速電圧域における二次電子イールド、共に優れる材料です。
粒径1nm以下のタングステン超微粒子によるコーティングを手軽に行うことができます
・Arイオンを用いたイオンビームスパッタ法によりデポジションされたタングステン膜の粒子サイズは0.2nm ~ 0.5nm
70万倍のSEM観察でも粒状性が認められず、高倍率での観察に最適です。
・試料表面温度が50℃以下のため、熱ダメージの少ないコーティングが可能です。
・短時間でコーティングできます。 (真空度1Pa到達後所要時間3~5分)
・回り込み良く、狭い隙間もコーティングと付着力に優れたコーティングが可能。 コンタミネーションの付きにくい
コーティング膜が得られます。
・ターゲットは、標準ではタングステンをご用意しておりますが、ご要望に応じて各種ターゲット材に換えることが
できます。
※オプション:エッチングも可能です。

TEM画像:制限視野電子回折像

ESC-101によるW膜 膜厚15nm TEM画像 x1,000,000
成膜したタングステン膜がアモルファス状態で
あることが分かります。

酸化チタン微粒子(粒径0.5μm)にタングステンを厚さ3nmコートした場合と金を3nmコートした場合の粒状性の違い。
※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。
イオン銃印加電圧 | 200 V | ||||
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ターゲット印加電圧 | 1.4 kV | ||||
動作電流 | 20mA | ||||
動作真空度 | 1 Pa | ||||
ターゲット寸法 | 50 mm□ | ||||
試料寸法 | Φ32 x t15 mm 以内 |